2016.02.11 Thursday
サンシュユ
サンシュユにゴモジュの花をあしらい、根締めに小坊主オトギリソウの紅い葉を入れました。
寒い冬を耐えぬいて、束の間の暖かい陽ざしにやっと顔を出したヒメリュウキンカの葉と、ミニサイズのシダの葉に小さな春を見つけました。
サンシュユは早春、葉に先立ち、枝一面に輝くように咲く黄金色の花は、別名、ハルコガネバナと呼ばれるのにふさわしく、冴え返る雪消月(ゆききえづき、二月の別称)に春の香りを運んでくれます。晩秋にはグミのような愛らしい紅い実をつけて、アキサンゴと呼ばれます。一本の木が、春と秋に名前を変えて、まるで別人になったかのように私たちを楽しませてくれます。
ゴモジュ は、台湾や沖縄の原産で、胡麻樹とか御門樹とかの漢字が当てられています。葉を揉むと胡麻のような香りがするので胡麻樹になったそうです。一方、御門樹は琉球王朝の宮殿の門前に植えられ、縁起木として好まれたそうですが、南国の花にしては珍しく可憐な集合花です。色鮮やかな原色の花が多い南国の地で、この控えめな花の物語は、どのようなものだったのでしょうか。
器(白川義和)は比較的小さな、つる首の一輪挿しです。全体に私の好きな鈍色(にびいろ)の色調で、小ぶりながら重厚な味わいがあります。
いちゆう
寒い冬を耐えぬいて、束の間の暖かい陽ざしにやっと顔を出したヒメリュウキンカの葉と、ミニサイズのシダの葉に小さな春を見つけました。
サンシュユは早春、葉に先立ち、枝一面に輝くように咲く黄金色の花は、別名、ハルコガネバナと呼ばれるのにふさわしく、冴え返る雪消月(ゆききえづき、二月の別称)に春の香りを運んでくれます。晩秋にはグミのような愛らしい紅い実をつけて、アキサンゴと呼ばれます。一本の木が、春と秋に名前を変えて、まるで別人になったかのように私たちを楽しませてくれます。
ゴモジュ は、台湾や沖縄の原産で、胡麻樹とか御門樹とかの漢字が当てられています。葉を揉むと胡麻のような香りがするので胡麻樹になったそうです。一方、御門樹は琉球王朝の宮殿の門前に植えられ、縁起木として好まれたそうですが、南国の花にしては珍しく可憐な集合花です。色鮮やかな原色の花が多い南国の地で、この控えめな花の物語は、どのようなものだったのでしょうか。
器(白川義和)は比較的小さな、つる首の一輪挿しです。全体に私の好きな鈍色(にびいろ)の色調で、小ぶりながら重厚な味わいがあります。
いちゆう