士峰流 いちゆうの花

士峰流 森いちゆう による華道ブログ
Ichiyu's Flower Arrangements
ミヤマナンテン
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    ミヤマナンテンを主に、ビワの葉を根締めにして、クチナシの花を入れました。
    そして奥行きには、明るい茶色のヒューケラの葉を入れてアクセントにしました。



    クチナシの花の名称は、果実が熟しても口を開かないので、命名されたと言うのが通説です。
    また、昔の人達は“せんぷく”と呼んでいたようですが、だれもその名前の由来を知らないようです。
    果実は煎じて、解毒、止血、打撲などの民間薬として使われていたようですから、煎じて服用する、の意味が転じて“せんぷく”になったのではないかと推理してみました。
    たくさんの疑問を乗せた植物名の「Mystery Trip」は、果てしなく想像の世界を膨らませてくれます。

    純白の芳香のあるこの花は、湿気の多い空気のよどんだ夜には、むせ返るような香気を漂わせます。
    “薄月夜 花くちなしの 匂ひけり”と詠んだ子規の詩(うた)は、まさに絶妙な表現で、生暖かい息遣いまでもが聞こえてきそうです。

    器(白川義和作) は手捻りのような味のある造型で、気まぐれな炎の燃焼が荒々しい景色をつくり、迫ってきますが、不思議にも、自然の植物を活けることによって、大人しくも分別のある顔を見せ、その豹変ぶりには驚かされてしまいます。

    いちゆう
    | いちゆう | - | 07:37 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
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