2012.11.06 Tuesday
シャリンバイ
十月の終わりに秋のいけばな展がありました。
沢山の流派が作品を競い合っていましたが、溢れんばかりの色彩の洪水に、少し酔ってしまいました。
私の作品は、なるべく色をおさえながら、秋色を出すことを心がけました。
シャリンバイの実の色と、チョコレートコスモスの花の色を同系色におさえ、サンゴジュの葉とフユイチゴの実の朱い色をそろえ、中間色である人参色(にんじんいろ)をしたズイナの紅葉を添えて、深まり行く秋のしじまを紅葉襲(もみじがさね)に見立てて表現しました。
主のチョコレートコスモスは、花の終わった芯だけを使い、茎の曲がりの優しい曲線を強調しました。
根締めのグリーンの葉はヤブコウジです。これから、お正月に向けて赤い実をつける縁起の良い植物です。
マンリョウ(万両)やセンリョウ(千両)より、実の付きかたが少ないので別名ジュウリョウ(十両)と呼ばれています。
また、面白いことに、落語の“寿限無”に出てくる“やぶらこうじのぶらこうじ”はこのヤブコウジのことで、縁起物の一つとして登場させています。
器(白川義和作)は中心に窪みを持たせ、両サイドに口がありますので連作のように花材を活けることができます。
ガラス質の、灰青(はいあお)色の表面に無数に広がった網目模様の作行きが、この器を格調高くみせてくれます。
いちゆう
沢山の流派が作品を競い合っていましたが、溢れんばかりの色彩の洪水に、少し酔ってしまいました。
私の作品は、なるべく色をおさえながら、秋色を出すことを心がけました。
シャリンバイの実の色と、チョコレートコスモスの花の色を同系色におさえ、サンゴジュの葉とフユイチゴの実の朱い色をそろえ、中間色である人参色(にんじんいろ)をしたズイナの紅葉を添えて、深まり行く秋のしじまを紅葉襲(もみじがさね)に見立てて表現しました。
主のチョコレートコスモスは、花の終わった芯だけを使い、茎の曲がりの優しい曲線を強調しました。
根締めのグリーンの葉はヤブコウジです。これから、お正月に向けて赤い実をつける縁起の良い植物です。
マンリョウ(万両)やセンリョウ(千両)より、実の付きかたが少ないので別名ジュウリョウ(十両)と呼ばれています。
また、面白いことに、落語の“寿限無”に出てくる“やぶらこうじのぶらこうじ”はこのヤブコウジのことで、縁起物の一つとして登場させています。
器(白川義和作)は中心に窪みを持たせ、両サイドに口がありますので連作のように花材を活けることができます。
ガラス質の、灰青(はいあお)色の表面に無数に広がった網目模様の作行きが、この器を格調高くみせてくれます。
いちゆう