2016.04.23 Saturday
コデマリ
円盤型のひときわ個性的な器に誘われて、コデマリを主にオオデマリの花を入れて、可愛い春の花を活けました。
コデマリの花を間引いて枝の線を見せることで、花の可憐さがより強調できます。根締めには濃淡の葉を入れて、春の軽やかな感じをだしました。
沖縄の國吉清尚さんの灰釉焼締の器は、直径34センチの厚みのある円盤型です。
沖縄の美しい海の波の音を、風の音を、珊瑚と共に練り込んだこの作品は、彼の残した逸品のひとつです。
コデマリとオオデマリは、手毬に似た花を付けることから名付けられたようですが、コデマリはバラ科、オオデマリはスイカズラ科で、種類が異なります。
コデマリもオオデマリも今が盛りと、たわわに咲き誇っています。
特にコデマリは小さく愛らしい花が、枝が枝垂れるほど密集して咲き、東風(こち)が吹けば白い花筵(はなむしろ)が一面に地面を覆います。
白い花には何故かいつも心惹かれます。
白い色は繊細で敏感、なおかつ静かです。他の色と自分の波長を合わせてどのような色彩にも変化していくことができます。
崇高、純粋、潔癖、威厳などを連想させる白は、より高みを目指す人のイメージカラーとなります。
“白き花 目にもまぶしい 早苗月”
いちゆう